【経営コラム】コントロールするのか?適合するのか?

1.コントロールできる事を完全にコントロールしましょう。
2.頑張ればコントロールできる事をできるだけコントロールしましょう。
3.時流には(身を預けるくらい)積極的に適合しましょう。
4.コントロールできない事には、上手に適合しましょう。

◎コントロールできる事をコントロールしない事を『放漫経営』と呼びます。
◎頑張ればコントロールできる事をコントロールしない事を『怠慢経営』と呼びます。
◎コントロールできない事をコントロールしようとする事を『独り善がり経営』と呼びます。
◎さらに、時流に逆らう経営は『最も愚かな経営』です。

■経営の対象には…

◆1:コントロールできる事
◆2:頑張ればコントロールできる事
◆3:コントロールできない事
の三つがあります。

■経営を安定・成長させるためには…

◆1:コントロールできる事を完全にコントロールする事
◆2:頑張ればコントロールできる事をできるだけコントロールする事
◆3:コントロールできない事には、できるだけ適合する事
※特に、時流には積極的に身を預けるぐらい適合する事が重要です。絶対に逆らってはいけません。

上記の三つが重要です。

◆1:コントロールできる事を完全にコントロールする事とは…

損益計算書の販売管理費の項目は、総じてコントロールできます。社長自身がどのような投資判断をするかで、その後の損益計算書の概要が決まります。その後も、広告費が大き過ぎると思えば、その費用を減額できます。少ないと思えば増額できます。人件費・家賃…同じです。すべて自分の意志と行動で決まります。コントロールできます。ただし、短期間ごとに会計上の実績数値を確認しながら、調整を加えながら、最適な数値を探し続けねばなりません。最適な数値自体が刻一刻と変わります。車の運転と同じで、継続的なハンドルとアクセル・ブレーキの操作が必要です。
自分でコントロールできる事をコントロールしない事を「放漫経営」と呼びます。(※放漫経営の定義は諸説ありますが…)

◆2:頑張ればコントロールできる事をできるだけコントロールする事とは…

○例えば…資金調達はこれに当たります。戦略的に金融機関対応と資金調達を継続すれば、これを行わない企業と比較して、はるかに大きな資金を調達できます。大きな資金は、企業経営の安定性と経営判断の選択肢を格段に向上させます。ただし、財務戦略(金融機関対応含む)は、一過性の対応ではその目的を達成できません。財務戦略は、資金に余裕がある時から、創業から、コツコツと積み上げて行うことでその成果を見出せます。一方、多くの経営者は、資金需要が発生した時のみに、資金に困った時のみに、それを実施しようとします。これは間違えです。この発想では、十分なコントロールはできません。
この財務戦略を行わない事、頑張ればコントロールできる事をコントロールしない事を「財務無策」(※銀行融資プランナー協会の定義です。)と呼びます。
※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、『新・税理士』として、貴社の財務機能を担います。

◆3:コントロールできない事には、できるだけ適合する事とは…

○例えば…『時短や生産性向上などを目指す働き方改革』、これは時流です。好む好まざるに関わらず適合して行かねばなりません。世の中の『働き方改革』への適合が終了した頃に気付いて、その後ろ髪を追いかけても手遅れです。最優先課題として、チャンスととらえて適合するしかありません。

○例えば…輸入業を営んでおられる企業様は、円高を望まれるでしょう。しかしながら、為替は一企業でどうにかできることではありません。今後の為替の動向に適合する経営を行うしか方法はありません。

○例えば…暖冬(※今年が暖冬であるとの意味ではありません)は、アパレル業を営んでおられる企業様にはマイナス要因でしょう。しかしながら、天候・気温は、どうにかできることではありません。暖冬に適合した経営を行うしか方法はありません。

時流やコントロールできない事に対しては、その事をどうにかしようと考えず、その事実に対してどう適合するかを考えていきましょう。

■経営管理の対象を、

◆1:コントロールできる事
◆2:頑張ればコントロールできる事
◆3:コントロールできない事

この三つに明確に分けて考えましょう。
コントロールできる事、頑張ればコントロールできる事を確実にコントロールする事を徹底しましょう。さらに、時流やコントロールできないことには上手に適合しましょう。

これらを徹底するだけでも、経営の成功確率は大きく向上するはずです。

 


※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライアントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つことを宣言いたします。我々は、『税理士』ではなく、『新・税理士』です。遠慮なくご相談ください。